「2025年・令和7年」今年の「大寒・だいかん」はいつ?

2025年の大寒は1月20日(月曜日)です。 大寒（だいかん）とは、二十四節気のひとつで、1年で最も寒い時期を指します。 新暦では1月20日頃、2025年の大寒の期間は1月20日(月曜日)から2月2日(日曜日)です。太陽の黄経が300度になる時期にあたります。

大寒の前後は小寒2025年1月5日(日曜日) →大寒2025年1月20日(月曜日) →立春2025年2月3日(月曜日)です。

日本の過去最低気温は-41.0℃（大寒の時期）

日本で記録された最低気温は大寒の時期で、1902年1月25日、北海道旭川市の上川盆地で観測された-41.0度です。この記録は100年以上経った現在でも破られていません。

旭川でこの記録的低温が観測された2日前、青森歩兵第5連隊の第2大隊215名が雪中行軍を開始しました。 しかし、最低気温が記録された25日、隊員たちは八甲田山で強烈な風雪に見舞われ、209名が遭難（うち凍死者は199名）するという未曾有の惨事が発生しました。（八甲田山雪中行軍遭難事故）

大寒の特徴

• 全国各地で1年の最低気温が記録されることが多い
• 大寒の朝の水は腐らないなどといわれる
• 凍り豆腐や寒天、酒、味噌など寒気を利用した食物が仕込まれる(寒仕込み)
• 極寒に抗して身体を鍛えようとする寒稽古（かんげいこ）が行われる
• 地中からふきのとうが顔を出す時期
• 沢の水が氷ったりして厚くなる時期
• 鶏が卵を産み始める時期

大寒が旬の食材一覧

冬の季節においしさが増す食材をまとめました。旬の食材を取り入れることで、栄養を効率よく摂取し、冬の食卓を彩り豊かにすることができます。

冬野菜

• 水菜: 京都の伝統野菜「京野菜」のひとつ。歯切れがよくクセのない味わいで、鍋物やサラダに最適です。
• 春菊: 独特な香りとほろ苦さが特徴。葉がやわらかく、生でも食べられるので鍋物やおひたしにもぴったりです。
• ごぼう: 食物繊維やポリフェノールが豊富で、煮物や炒め物などで体を温めてくれます。

冬の柑橘類

• 金柑: 皮ごと食べられる小さな柑橘。はちみつやシロップ漬け、焼酎に漬けるなど多用途で活躍します。
• ぽんかん: 酸味が少なく甘みが強い柑橘類。皮がむきやすく、手軽に食べられるのが特徴です。

冬の魚介類

• ぶり: 成長にともない名前が変わる「出世魚」。冬に脂がのった「寒ぶり」は刺身や照り焼きで絶品です。
• ヒラメ: 「寒ビラメ」。寒平目は身質も強く繊細な味わい。クセのない淡泊な白身魚。旬の食材で非常に美味。
• さば: 「寒さば」。種類によって旬が異なりますが、冬に脂がのる「マサバ」は特においしく、塩焼きや味噌煮に最適です。
• ボラ: 「寒ボラ」。卵巣の塩干品「からすみ」は有名ですが、身も冬場は刺身や洗いで食べるなど人気。そのほかフライなどに最適です。
• さわら: 関東では冬が旬。脂がのった身が特徴で、塩焼きや西京焼きにおすすめ。関西では3〜5月が食べごろです。
• 赤貝: 歯ごたえと甘みが特徴の貝類で、江戸前寿司では冬を代表するネタとして親しまれています。
• しじみ: 冬の「寒しじみ」は栄養価が高く、濃厚な出汁が取れるため、味噌汁や鍋物に最適です。
• 海苔: 「寒のり」色の黒さ、風味の良さ、香りの強さが特徴。

大寒卵

大寒の初日（2025年1月20日(月曜日)）に生まれた卵を「大寒卵」と呼び、縁起物として扱われています。 昔は鶏が冬前に餌をたくさん食べて栄養を蓄え、冬本番になると卵を生まずにじっとしていたため、 大寒の頃に生まれた卵には栄養がぎゅっと凝縮されていたと言われています。

冬の食材を使ったおすすめ料理

旬の食材を使うことで栄養価が高まり、料理の味わいも引き立ちます。例えば：

• 鍋物には水菜や春菊をたっぷり入れて、体を芯から温めましょう。
• ぶりの照り焼きや寒しじみの味噌汁は、冬の食卓を豊かに彩ります。
• 金柑の甘煮やぽんかんのデザートでビタミン補給もおすすめです。

冬の食材を積極的に取り入れて、健康的でおいしい冬の食生活を楽しみましょう。

大寒の前の二十四節気

• 立冬（りっとう）

  暦の上ではこの日から冬の季節。秋分と冬至のちょうど中間にある。

  立冬は2024年11月7日（木曜日）です。

• 小雪（しょうせつ）

  冬に入ったがまだ雪が少ない。

  小雪は2024年11月22日（金曜日）です。

• 大雪（たいせつ）

  平野にも降雪のある頃。

  大雪は2024年12月7日（土曜日）です。

• 冬至（とうじ）

  夏至とは反対に一年で最も昼が短い。

  冬至は2024年12月21日（土曜日）です。

• 小寒（しょうかん）

  小寒は「寒の入り」（かんのいり）でこれから更に寒さが厳しくなる。

  小寒は2025年1月5日（日曜日）です。

  小寒から節分までが「寒の内」。

  「寒中見舞い」は小寒から。1月1日の元旦から一般的には1月7日までを松の内。関西では1月15日まで。

大寒の後の春の二十四節気

• 立春（りっしゅん）

  春の始まりであり、1年の始まりとされる日。

  立春は2025年2月3日（月曜日）です。

• 雨水（うすい）

  空から降るものが雪から雨に変わり、氷が溶けて水になる、雪解けが始まる頃。

  草木が芽生える頃で、農耕の準備を始める目安とされていた。

  雨水は2025年2月18日（火曜日）です。

• 啓蟄（けいちつ）

  寒さが緩んで春の陽気に土中で冬ごもりをしていた生き物たちが目覚める頃。

  啓蟄は2025年3月5日（水曜日）です。

大寒の時期の七十二候まとめ

大寒は、二十四節気の最後の節気であり、さらに3つの七十二候に分けられます。それぞれの候は自然や季節の変化を細かく表現しています。

• 初候：款冬華（ふきのはなさく）
  早春を代表する山菜「ふき」が芽を出し始める頃を表します。2025年1月20日(月曜日)
• 次候：水沢腹堅（さわみずこおりつめる）
  沢に氷が厚く張り、寒さが一層厳しくなる時期を示しています。2025年1月25日(土曜日)
• 末候：鶏始乳（にわとりはじめてとやにつく）
  鶏が春の訪れを感じて卵を産み始める頃を指します。2025年1月30日(木曜日)

これらの候は、自然界の微妙な変化を教えてくれる、日本の季節感を象徴するものです。

大寒を題材にした俳句

大寒を題材にした俳句には、次のようなものがあります。

• 大寒や去るもの昭和もそのひとつ（豊田都峰）
• 大寒の栗毛の中に眠る犬（山田禮子）
• 大寒の止まり木にある招猫（山田禮子）
• 大寒となれば和尚のこと憶ふ（古田考鵬）
• 大寒の空より鉄の火花かな（中谷まもる）